親のスマホ・サブスクが分からない…デジタル終活で家族が困らないために
1「デジタル遺産」で家族が困る、よくある場面
いまや通帳やサービスの多くがスマホの中にあります。そのため、もしもの時に家族はこんな壁にぶつかります。
- スマホのロックが解除できない――中にある連絡先も写真も、契約情報も確認できない
- どんな月額サービスに入っているか分からない――止め方も、そもそも契約の存在も不明
- ネット銀行・ネット証券に気づけない――紙の通帳がないので、口座の存在自体が見落とされる
- SNSやメールが放置される――アカウントがそのまま残り続ける
これらは「詳しい人が家族にいれば大丈夫」という問題ではありません。本人しか知らないログイン情報がなければ、専門家でも簡単には進められないのです。
2解約できないサブスクが、静かにお金を減らす
動画・音楽・アプリ・定期購入など、月額のサブスクリプションは便利な反面、本人が亡くなった後も契約が続き、引き落とされ続けることがあります。家族が存在に気づかなければ、止めることもできません。国民生活センターも、こうした「亡くなった後の解約」に関するトラブルへの注意を呼びかけています。
3生前にやっておきたい5つの整理
デジタル終活は、次の5つを整理するだけでもぐっと安心になります。
| 種類 | 残しておきたい情報 |
|---|---|
| スマホ・PC | ロック解除の方法(の在り処)、機種、もしもの時に開けてよいか |
| サブスク | 契約しているサービス名、解約してよいか・続けてほしいか |
| ネット銀行・証券 | 利用している金融機関名(残高や番号は不要) |
| SNS・メール | 使っているサービス、もしもの時に削除・追悼にしたいか |
| 電子マネー・ポイント | チャージ残高のあるサービス、家族が使ってよいか |
ポイントは、金額や暗証番号のような「危ない情報」までは書かないこと。あくまで「どこにあるか」「どうしてほしいか」を残すだけで十分です。
4パスワードは「書き残す」より「在り処を残す」
「エンディングノートに全部のパスワードを書いておこう」と考える方がいますが、これは盗み見や紛失のリスクがあり、あまりおすすめできません。パスワードそのものではなく、「このサービスを使っている」「解約してほしい」といった手続きに進むための手がかりを残すのが安全です。
実際の暗証番号やログインは、もしもの時に家族が正規の手続き(各サービスへの死亡連絡など)で進めればよいので、本人が生前にやるべきは「気づいてもらえる状態にしておくこと」なのです。