認知症かもと思ったら。親への向き合い方と受診をすすめる伝え方
1気づきやすいサインの例
加齢による「ど忘れ」と区別がつきにくいものですが、次のような変化が何度も・継続的に見られる場合は、一度専門家に相談する目安になるとされています。
- 同じ話・同じ質問を短時間で繰り返す
- 約束や予定をたびたび忘れる
- 財布や通帳をしまった場所が分からなくなり、人のせいにする
- 季節に合わない服装をする、料理の手順が変わる
- 物事への興味や意欲が急に薄れる
離れて暮らしていると、こうした変化に気づくタイミングがどうしても遅れがちです。日々の会話の中で「あれ?」と思う小さな違和感の積み重ねが、大切な気づきになります。
2否定せず、まず話を聞く
変化に気づいても、頭ごなしに「おかしいよ」「病院に行こう」と伝えると、本人は不安や自尊心の傷つきから頑なになってしまうことがあります。まずは否定せず、責めずに話を聞くことが基本です。「最近眠れてる?」「たまには一緒に病院に付き合うよ」など、日常の延長として声をかけると、本人の抵抗感が和らぎやすいとされています。
3受診をすすめるときの伝え方
本人が「年のせい」と受診を嫌がることは珍しくありません。「認知症かどうか調べに行こう」ではなく、「健康診断のついでに」「物忘れ外来で一度相談してみよう」など、ハードルの低い理由で誘うと応じてもらいやすい場合があります。かかりつけ医からの紹介や、地域包括支援センターへの相談も有効な入口です。
4お金・契約の管理をどうするか
判断力の低下が進むと、本人名義の預金や不動産を家族が動かせなくなることがあります。元気なうちに、資産や契約の在り処を家族で共有しておくと、いざという時の負担が大きく減ります。判断力低下後の財産管理については成年後見制度とは、元気なうちに備える方法は家族信託とはで詳しく解説しています。
介護サービスの利用を検討する場合は介護保険の申請方法もあわせてご覧ください。
5よくある質問
Q. もの忘れがあれば必ず認知症なの?
A. 加齢による自然な物忘れと、病気による記憶障害は異なります。心配な場合は自己判断せず、医療機関で相談することが大切です。
Q. 受診を頑なに拒否される場合は?
A. 無理強いは逆効果になることがあります。地域包括支援センターやかかりつけ医に、本人抜きでまず相談し、アプローチの仕方を一緒に考えてもらう方法もあります。
Q. 離れて暮らしていても、できることはある?
A. 定期的な会話や、帰省時の生活環境の確認、地域の見守りサービス・センサー機器の活用など、離れていてもできる工夫は複数あります。無理のない範囲で続けられる方法を選ぶことが大切です。