高齢者の詐欺被害対策。特殊詐欺の手口と家族でできる予防
1代表的な特殊詐欺の手口
特殊詐欺は、電話などで対面せずに家族や公的機関を装い、現金やキャッシュカードをだまし取る犯罪の総称です。代表的な手口には次のようなものがあります。
- オレオレ詐欺:息子や孫を名乗り、「事故を起こした」「会社のお金を使い込んだ」などと言って現金を要求する
- 還付金詐欺:役所や税務署を名乗り、「還付金がある」とATMを操作させて実際にはお金を振り込ませる
- キャッシュカード詐欺盗:警察官や銀行員を装い、「カードが不正利用されている」と自宅を訪問し、キャッシュカードをすり替えて盗む
2家族間の合言葉と情報共有
詐欺の多くは「本物の家族からの緊急連絡」と信じ込ませることから始まります。次のような備えが効果的とされています。
- 家族間の合言葉を決めておく:電話番号が変わった、緊急でお金が必要といった連絡があった際に、本人確認のための言葉をあらかじめ決めておく
- 週1回程度の定期連絡:普段からこまめに連絡を取り合い、近況やお金の話も自然に会話に含めておく
- 最近の詐欺事例の共有:ニュースや自治体の広報で流れる最新の手口を「もしこんな電話がきたらどうする?」と話し合っておく
3お金の管理でできる予防策
詐欺被害の多くは、実際にお金やキャッシュカードを動かせてしまうことで成立します。次のような工夫でリスクを下げられます。
| 工夫 | 内容 |
|---|---|
| 引き出し限度額の設定 | ATMでの1日あたりの引き出し限度額を低めに設定しておく |
| 留守番電話の活用 | 知らない番号は留守番電話にまかせ、まず相手を確認してから折り返す |
| 通帳・印鑑・カードの保管場所の共有 | 家族が異変に気づけるよう、資産の在り処をある程度共有しておく |
4被害に遭ってしまった時の向き合い方
万一被害に遭ってしまった場合、本人を責めることは逆効果になりやすいとされています。まずは心理的なサポートを優先し、警察への相談(#9110)や、振込直後であれば金融機関への連絡(振り込め詐欺救済法にもとづく口座凍結の申請)を急ぎましょう。自分を責めて誰にも相談できずにいる高齢者も多いため、家族が「責めない」姿勢を示すことが再発防止にもつながります。
5よくある質問
Q. 不審な電話がかかってきたらまず何をすればいいですか?
A. その場でお金の話をせず、一度電話を切って家族本人の別の連絡先に確認する、または警察相談専用電話「#9110」に相談するのが安全です。
Q. 振り込んでしまった後でも取り戻せる可能性はありますか?
A. 振り込め詐欺救済法にもとづき、振込先口座の凍結や被害回復の手続きが可能な場合があります。気づいたらすぐに振込先の金融機関と警察に連絡してください。
Q. 離れて暮らしていて日々の様子が分かりません。何か対策はありますか?
A. 日頃の会話量や様子の変化に気づける仕組みを持つことが、詐欺の早期発見にもつながります。定期的な連絡に加えて、見守りサービスの活用も選択肢の一つです。