親の運転免許返納。切り出すタイミングと返納後の生活の備え方
1返納を検討する目安のタイミング
免許の自主返納に法律上の年齢の決まりはありませんが、実際に返納する方は65歳〜75歳頃が多い傾向にあります。制度上も、70歳以上になると免許更新時に「高齢者講習」、75歳以上になると「認知機能検査」が必須になっており、これらのタイミングが返納を考えるきっかけになることが多いようです。
年齢だけでなく、次のようなサインも検討の目安になります。
- 車体に小さな傷やへこみが増えてきた
- 信号や標識の見落とし、判断の遅れが目立つようになった
- 運転する頻度自体がもともと少なく、生活への影響が小さい
参考:政府広報オンライン「運転免許証の自主返納について考えてみませんか?」
2角が立たない伝え方の工夫
本人にとって運転免許は「自立の象徴」であることが多く、家族から正面切って「危ないからやめて」と伝えると、強い反発を招きやすいテーマです。次のような工夫が有効とされています。
- ポジティブな面から伝える:返納後の生活が必ずしも不便になるわけではないことを伝え、タクシー割引などの特典を一緒に調べる
- 第三者の力を借りる:かかりつけ医から「運転について少し気をつけたほうがいい時期ですね」と一言添えてもらうだけで、受け止め方が変わることがある
- 身近な例を出す:周囲に返納した人がいれば「〇〇さんも返納したらしいよ」と例に出す
3返納後に使える特典・支援
運転経歴証明書(免許を返納した証明書)を提示することで、自治体や事業者ごとに次のような特典が用意されていることがあります。
- 路線バス・タクシー運賃の割引
- コミュニティバスや乗合タクシーの利用料減免
- 宅配・買い物代行サービスの割引
特典の内容は自治体や事業者によって異なるため、お住まいの市区町村の窓口や警察署に確認するのが確実です。
4返納後の生活の足をどう確保するか
返納後は「移動手段の確保」が生活の質を左右します。地域の公共交通・タクシー・生活支援サービスの選択肢を、返納前にあらかじめ調べておくと、本人の不安も和らぎやすくなります。買い物や通院の付き添いを家族がどこまで担えるかも、事前に家族間で話し合っておくとよいでしょう。
5よくある質問
Q. 本人が強く拒否している場合はどうすればいいですか?
A. 無理に説得しようとすると関係がこじれやすいため、まずはかかりつけ医や地域包括支援センターなど第三者に相談し、本人が納得しやすい伝え方を一緒に考えるのがおすすめです。
Q. 免許返納の年齢に決まりはありますか?
A. 自主返納に法律上の年齢制限はありません。あくまで本人・家族の判断によるものです。
Q. 返納後もマイナンバーカードなど身分証は必要ですよね?
A. はい。運転経歴証明書は身分証明書として使える書類ですが、別途マイナンバーカードなどの身分証も必要に応じてご準備ください。